
電気とガスをまとめて契約するとお得?電気とガスのセットプランのデメリットは?など、光熱費を見直したいけど、結局ガスと電気をまとめると安くなるのか気になりますよね。
電気とガスをまとめた、いわゆる『セットプラン』を提供している会社は、それぞれが割引やポイント付与などの付加価値をつけてサービスを展開しています。
そのため、セットプランを契約した方が、東京電力や東京ガスなど、従来の電力会社・ガス会社で別々に契約するよりもお得になる可能性が高いです。
ただし、お住まいのエリアやライフスタイルによってはお得度が低かったり、かえって割高になってしまう場合も。
正直、本当に光熱費を安くしたいのであれば、電気とガスをまとめるよりもそれぞれ安い一社と契約した方がいいんです。
この記事では、ガスと電気をまとめて契約しようと検討している方に向けて、以下の情報を織り交ぜながらくわしく解説していきます。
- 電気とガスをまとめるデメリットは?
- 東京(関東)エリアでおすすめの電気とガスのセットプランは?
- 大阪(関西)エリアは電気とガスはまとめない方がいい?
- 愛知(中部)エリアで電気とガスをまとめたい場合は?
- 一人暮らしも電気とガスをまとめるべき?
電気とガスをまとめようかな、と考えているかた、まずはこの記事をご一読いただいて慎重に検討してください。
この記事の目次
1電気とガスをまとめるちょっとしたデメリット
ここまで、電気とガスをセットで契約するメリットを解説してきましたが、
サービスには一長一短あるのが実情。
実は、ガスと電気をまとめて契約する前に知っておきたいデメリットもあるんです。
かんたんに説明すると・・・
- ガスと電気のセットプランが最安とは言えない
- 選べるプランが限られる
- 電気とガスをまとめられない場合がある
- 解約がしづらくなる可能性も
電気とガスをまとめたいと考えている方、ここからが本当に大切なポイントなので、ぜひ最後までご覧ください。
1-1セット契約が必ずしも最安ではない
確かに、電気とガスをまとめると、割引が適用されお得にはなりますが・・・
実は、安いガス会社/安い電力会社それぞれと契約した方がより安くなる可能性が格段に高いです。
大きな理由の一つとして、他社と比較したときに、電気代・ガス代があまり安くないということが挙げられます。
つまり、、、セットプランが安いといえるのは、自社の単独プランと比較した場合ということ。
電気やガスを提供している他の会社の料金と比べると、特筆して安いわけではないんです。
これから詳しく解説していきますね。
電気料金・ガス料金の単価がそもそも安くない
電気とガスのセットプランの料金体系を紐解くと、そもそもの料金単価があまり安く設定されていないことがわかります。
セットプランが安くなる仕組みとして主流なのが、
- 電気代とガス代の合計料金から〇%割り引かれる
- 毎月一律で一定料金割り引かれる
など様々ですが、そもそも元の料金があまり安くないため、割り引かれたところでそこまで安くならない、というからくりがあるんです。
あまりピンとこない方に向けて、ここでは東京電力・東京ガスのセットプランと、安い新電力+安いガス会社で料金を比較してみました。
安い新電力+安いガス会社を契約した方が安くなるということは一目でおわかりいただけると思います。
※一般的な使用量:ガス32㎥/電気400kwhで算出
東京電力 | 東京ガス | 電気:HISでんき / ガス:ニチガス | |
---|---|---|---|
電気代 | 11,639円 | 10,804円 | 10,131円 |
ガス代 | 5,073円 | 5,230円 | 4551円 |
合計金額 | 16,712円 | 16,034円 | 14,682円 |
1-2自由にプランを選ぶことはできない
電気とガスのセットプランを契約する場合、それぞれの料金プランは固定されており自由に選ぶことができないことがほとんどです。
例えば・・・
①電気「一般家庭向け電気プラン」
②ガス「ガスプランA」
※セットプランは固定でそれぞれをカスタマイズできない!
選べないデメリットはなに?と疑問に持たれている方も多いでしょうが、つまり・・・
使用量が多い少ないに関わらず全員同じプランが適用されるということ。
自分の使用量にあったプランを契約できない
自分にあう使用量のプランを選べないため、ほとんど安くならなかったという可能性も十分にあり得ます。
一方、セット割にこだわらなければ、使用量が少ない方向けのプランから大家族向けのプランまで、自分にあったプランを選ぶことができるという利点があるんです。
まとめると、セット割で必ずしも最大限お得かというとそうではないということ。
自分のライフスタイルに合わせて、電気のプランやガスのプランを選んだ方が毎月の光熱費を効率的に節約することができるというわけです。
1-3電気とガスをまとめられない場合も
利用している設備によっては、ガスと電気をまとめることができない可能性も十分にあり得ます。
セットプランを契約する前に重要なカギとなるのが
現在利用しているガスの種類です。
まとめると・・・
- 現在プロパンガスを利用している場合
都市ガスと電気のセットプランは契約できない - 現在都市ガスを利用している場合
プロパンガスと電気のセットプランは契約できない
ということです。
基本的にセットにできるのは都市ガスのみ
特に注意が必要なのがプロパンガスを利用している方。
もともとプロパンガスは都市ガスよりも高い料金設定のため、都市ガスと電気のセットプランで料金をシミュレーションした場合、とても安くなるという結果になるはずです。
ただし、そもそも使っているガスの種類が異なるため、契約ができないんです。
料金シミュレーションをする際は、必ずセットプランに含まれるガスの種類は確認しておくようにしましょう。
1-4解約のハードルが高くなるかも
契約する会社によって多少の違いはありますが、中には
- 違約金が発生する
- 電気とガスのどちらか一つだけ解約することはできない
といった解約がしづらくなる制限が設けられている場合もあります。
例えば、HTBエナジーではガスのみの契約は不可能なので、電気を解約すると自動的にガスも利用できなくなってしまう他、 1年以内の解約だと2,200円の解約金が発生してしまいます。
他にも九州電力で電気とガスをセットで契約すると、2年以内の解約で割引額分の料金を解約時に請求される可能性があるんです。
セット割というお得さもある反面、解約時に思わぬ費用やトラブルが発生することもあるのが実情。
契約前に解約時のことを考えるのは少し難しいと思いますが、未来の自分のためにも解約時の手続きや料金などもあらかじめ調べておくことが大切です。
2電気とガスをまとめる魅力的なメリットは2つ
2017年から始まった、『電力自由化』ならびに『ガス自由化』によって、自由にガスや電気を選べるようになりました。
自由化に伴い、電力やガスを提供できる会社が増えたことにより、電気とガスをまとめて契約することができるようになりました。
いわゆる、セットプランも登場し、電気やガスの選択肢が広がっています。
ここで、「電気とガスをまとめられることはわかったけど、メリットはあるの?」と思った方も多いはず。
サクッと説明すると、ガスと電気をまとめるセットプランを契約することにより割引が受けられたり、支払いが一本化されて家計簿が楽になったりといったメリットがあるんです。
ここでは電気とガスをまとめるメリットをそれぞれ詳しく紹介していきます。
2-1セット割引が適用される
電気とガスをまとめて契約する大きなメリットの一つがセット割が適用されるということです。
例えば、電力会社でガスをセット契約した場合は、ガス代だけでなく電気代も安くなる可能性があるんです。
参考までに、関西電力が提供する電気とガスのセットプラン「なっトクパック」の電気料金と、通常プランである従量電灯Aの電気料金を比較してみました。
電気使用量の大小にかかわらず、セットで利用した方が電気料金が安く設定されています。
関西電力 なっトクプラン | 関西電力 従量電灯A | |
---|---|---|
15kwhまで | 285円 約56円安い |
341.01円 |
15~120kwh | 20.31円 | 20.31円 |
120~300kwh | 24.1円 約1.6円安い |
25.71円 |
300kwh~ | 27.8円 約1円安い |
28.7円 |
2-2支払いがまとまる
電気とガスをセットで契約すると、支払い先が一本化するというメリットがあります。
家計簿の管理が楽になるほか、支払い情報も一括で登録できるので、ガス・電気別々に契約するよりも楽ですね。
3【東京(関東)エリア】おすすめはCDエナジー
東京電力・東京ガスエリア内で電気とガスをまとめて契約したい方におすすめなのが『CDエナジーダイレクト』。
- 豊富な料金プランで電気使用量にかかわらず安くなる
- ガスのプランも充実していてライフスタイルに合わせて選べる
CDエナジーには電気の使用量にあわせて料金プランが複数あり、自分にぴったりのプランを選ぶことができます。
CDエナジーの電気料金プラン
- 一人暮らしにおすすめ:シングルでんき
- 二人暮らしにおすすめ:ベーシックでんき
- ファミリー世帯におすすめ:ファミリーでんき
中でも家族世帯におすすめの『ファミリーでんき』は、電気をたくさん使った時の単価が大幅に安いのが特徴。一般的な電力会社では電気を使うほど単価が高くなりますがCDエナジーではこれが固定されているため、使用量が多いほどお得に利用できます。
電気とガスをセットで提供している新電力の中では群を抜いて安い、非常に魅力的な電力会社と言えます。
ガスの料金プランも一般的なものに加え、床暖房やエコキュートにも対応したプランを用意しているため、幅広く契約が可能です。
また、CDエナジーでは月々の支払いで独自の「カテエネポイント」が貯まり、電気代の支払いに充てたりdポイントやTポイントなどに交換もできるため、Wの節約が可能なのもうれしい点です。
4【大阪(関西)エリア】おすすめは大阪ガス『ベースプランA-G』
大阪(関西)エリアでガスと電気をまとめるなら『大阪ガス』がおすすめです。
以下では実際にどれくらい節約できるのか計算したので、参考にご覧ください。
※最低料金(基本料金)、電力量料金だけで計算しています。
※昨今の燃料価格の高騰により、他社(関西電力・従量電灯)と比べて燃料費調整額が割高になる場合があります。申し込みをする前に、その電力会社の燃料費調整額を確認しましょう。
世帯人数 | 大阪ガス(電気&ガス) | 関西電力(電気)×大阪ガス(ガス) |
---|---|---|
1人暮らし | 3,993円 (-56円) |
4,049円 |
一般家庭(3人~) | 12,399円 (-392円) |
12,791円 |
大家族(6人~) | 19,464円 (-522円) |
19,986円 |
4-1一人暮らしでも1,164円/年の節約が可能
※最低料金(基本料金)、電力量料金だけで算出しています。
※昨今の燃料価格の高騰により、他社(関西電力・従量電灯)と比べて燃料費調整額が割高になる場合があります。申し込みをする前に、その電力会社の燃料費調整額を確認しましょう。
一人暮らしの平均ガス使用量・電気使用量だとどれだけ節約できるかシミュレーションした結果、年間1,164円光熱費を安くできることがわかりました。
一人暮らしに関しては、電気やガスの使用量が比較的少ないため、節約額も低くあまりお得度は高くないように感じるかもしれません。
ですが、光熱費は毎月必ず支払わなければならない料金です。塵も積もれば山となるように長い目で見ると大幅な節約につながるのではないでしょうか。
また、リモートワークやおうち時間の普及で、在宅時間が長くなっている昨今はライフラインを見直す良いきっかけだと思いますよ。
※表に関してガス使用量:平均5㎥/電気使用量:平均170kwhで算出しています
大阪ガス(電気&ガス) | 関西電力(電気)×大阪ガス(ガス) | |
---|---|---|
電気代(年間) | 43,944円 | 45,108円 |
ガス代(年間) | 19,596円 | 19,596円 |
合計 | 63,540円 (-1,164円) |
64,704円 |
4-2ファミリー世帯なら5,220円/年の節約に
※最低料金(基本料金)、電力量料金だけで算出しています。
※昨今の燃料価格の高騰により、他社(関西電力・従量電灯)と比べて燃料費調整額が割高になる場合があります。申し込みをする前に、その電力会社の燃料費調整額を確認しましょう。
ファミリー世帯(4人を想定)の平均ガス使用量・電気使用量をもとに、大阪ガスで電気とガスをまとめた場合の節約額をシミュレーションした結果、年間5,220円と、大幅に光熱費を安くできることがわかりました。
大阪ガスの電気とガスをまとめたプラン「ベースプランA-G」は、電気の使用量が多ければ多いほど節約額も大きくなるので、ファミリー世帯にぴったりのプランなんです。
現在契約中のプランが、関西電力電気と大阪ガスで別々の方であれば、この機に電気も大阪ガスにまとめることで、電気代・ガス代ともに安くなりますよ。
乗り換えるだけで、これだけの節約が見込めるのであれば、積極的に申し込みを検討したいものです。
※表に関してガス使用量:平均32㎥/電気使用量:平均400kwhで算出しています
大阪ガス(電気&ガス) | 関西電力(電気)×大阪ガス(ガス) | |
---|---|---|
電気代(年間) | 114,432円 | 119,652円 |
ガス代(年間) | 71,868円 | 71,868円 |
合計 | 186,300円 (-5,220円) |
191,520円 |
5【愛知(東海)エリア】おすすめは中部電力『カテエネガスプラン』
愛知(東海)エリアでガスと電気をまとめたい方におすすめなのが、中部電力の『カテエネガスプラン』。
電気代やガス代が安くなるのはもちろんのこと、料金の支払いで「カテエネポイント」がたまるので、よりお得度が高いプランとなっています。
カテエネポイントは、毎月の電気代・ガス代の支払いに利用できる他、航空会社のマイルやnanacoポイントなど提携会社のポイントにも変換して利用することができるお得なポイントシステムなんです。
光熱費は毎月発生する料金。その料金を支払うだけで、さまざまなところで使えるポイントが勝手にたまっていくのはとてもうれしいですよね。
ここからは、一人暮らしとファミリー世帯でどれだけ節約が見込めるのかそれぞれシミュレーションしていきます。
5-1一人暮らしはそこまでの節約にはならない・・・
一人暮らしの平均ガス使用量・電気使用量から、『カテエネガスプラン』を契約した場合の節約額をシミュレーションしたところ、年間673円光熱費が安くなることがわかりました。
一見すると、とてもじゃないけどとても安くなったとは言えない微妙な結果に・・・。
正直、光熱費の削減を目的にしているのであれば、より安い電力会社・ガス会社を別々に契約する方がおすすめ。
ただし、先ほどもいったように、カテエネガスプランでは「カテエネポイント」がザクザクたまります。
さまざまなところで特典をうけたいのであればカテエネガスプランもアリですよ。
繰り返しになりますが、光熱費は毎月必ず支払わなければならない料金です。
塵も積もれば山となるように、1円でも安い会社をえらぶことで、長期的に見ると大きな節約につながるわけです。
※表に関してガス使用量:平均5㎥/電気使用量:平均170kwhで算出しています
カテエネガスプラン | 中部電力×東邦ガス | |
---|---|---|
電気代(年間) | 57,941円 | 57,941円 |
ガス代(年間) | 17,401円 | 18,074 円 |
合計(年間) | 75,342円 (-673円) |
76,015円 |
5-2ファミリー世帯では6,000円/年の節約に
ファミリー世帯(4人を想定)の平均ガス使用量・電気使用量をもとに、『カテエネガスプラン』ではどれだけ光熱費を節約できるのかシミュレーションした結果年間6,025円の削減につながることがわかりました。
カテエネガスプランも他のプラン同様、電気やガスの使用量が多いほど節約額も大きくなるので、ファミリー世帯のかたは特にお得度を感じやすいんです。
また、安くなるだけでなく、カテエネポイントも合わせてたまるという、2重でうれしいプラン。
ファミリー世帯で、現在中部電力を利用しているのであれば、ガスもまとめた『カテエネガスプラン』がおすすめです。
※表に関してガス使用量:平均32㎥/電気使用量:平均400kwhで算出しています
カテエネガスプラン | 中部電力×東邦ガス | |
---|---|---|
電気代(年間) | 142,856円 | 144,692円 |
ガス代(年間) | 53,107円 | 57,296円 |
合計(年間) | 195,963円 (-6,025円) |
201,988円 |
6電気とガスをまとめるときによくある疑問
6-1電気やガスを開通する際は工事が必要?
電気やガスの開通に伴う工事は、基本的にありません。
申し込みの次の検針日より、電気・ガスは自動的に切り替わります。
6-2旧電力会社・旧ガス会社への解約手続きは?
電気やガスの乗り換えに伴い、もともと契約していた会社への解約手続きが必要だと疑問に思っている皆さん。
安心してください。解約手続きをする必要はありません。
新しく契約した会社が解約手続きを代行してくれるので、自分で解約の申し入れをしなくても大丈夫です。
6-3停電やガス漏れなどの対応はどうなる?
停電やガス漏れなど、緊急に対応が必要なトラブルが発生した場合、どのガス会社・電力会社と契約していたとしても、それぞれの対応は
停電などの電力トラブル:東京電力などの従来の電力会社が担当ガス漏れなどのガストラブル:東京ガスなどの従来のガス会社が担当
となります。
7まとめ
電気とガスをまとめると、『セット割引が適用される』『支払い先が一本化して便利』などといったメリットもありますが、1円でも光熱費を安くしたいのであれば、安い電力会社・ガス会社をそれぞれ契約する方がお得です。
ただ、それでもセットで契約して家計管理を楽にしたいというのであれば、今回紹介したプランも検討してみてください。お得額こそ最大ではありませんが、光熱費の節約につながりますよ。
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