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最終更新日:2024年08月05日

大阪ガスの電気は値上げした?高くなった理由や2023年の前年比を解説

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大阪ガスの電気は値上げした?高くなった理由や2023年の前年比を解説

「大阪ガスの電気が高くなって困っている」
「大阪ガスの電気はどれくらい値上げしたの?」
「大阪ガスの電気は次いつ値上げになるの?」

昨今のインフレや燃料費の上昇を受け、大阪ガスの電気も高くなったと感じている方が多いと思います。

実は、大阪ガスは基本部分の電気料金の値上げは行われていません。とはいえ電気代は上昇してるので、どこが高くなったのかや、他の電力会社と比べて電気代が高いのか安いのかを知りたい人も多いのではないでしょうか。

今回は、大阪ガスの電気料金が本当に値上げしたのかを徹底解説するとともに、電気代が上昇している理由やおすすめの電力会社もあわせて紹介します。電気代について気になる人は、ぜひ参考にしてみてください。

長井 勇樹
監修者
小売電気アドバイザー
経歴
個人・法人向けに電力プランのコンサルティングを行う傍ら、電力小売りに関する複数のWEBメディアの記事監修を行う。各種プランに精通しており、シミュレーションシステムの構築・料金比較サイトの運営にも携わる。電力業界の専門家として各種メディアの取材歴多数。 直近取材協力⇒「電気代節約の専門家インタビュー
所属
株式会社ブレイブ
取得資格
デジタル庁公認デジタル推進委員
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※クラシェルジュは、商品を公平かつ中立的に紹介し、評価には影響を与えません。これは当サイトが設定したコンテンツポリシーに従ったものです。

2024年現在、大阪ガスの電気は料金値上げしていない

結論から述べると、大阪ガスの電気の料金は値上げされてはいません。厳密には電気代そのものは高くなっている傾向にあるものの、電気代の高騰は大阪ガスだけでなくすべての電力会社に当てはまります。よって安心して契約を続けたり、新規申し込みをしたりして問題ありません

大阪ガスの電気は関西圏で使用するなら変わらずお得な電力会社

大阪ガスの電気は、関西圏で使用するならば以前と変わらずお得な電力会社といえるでしょう。

例えば関西電力のスタンダードプランである従量電灯Aと大阪ガスのベースプランA-Gの最低料金・電力量料金を比較みると、以下のとおりになります。

会社名最低料金電力量料金
関西電力433.41円16~120kWh20.31円
121~300kWh25.71円
301kWh~28.70円
大阪ガス377.40円16~120kWh20.31円
121~350kWh24.90円
351kWh~27.83円
参照:大阪ガス
参照:関西電力

最低料金・電力量料金のいずれも大阪ガスのほうが安いことがわかります。16〜120kWhまでの電力量料金は同額ですが、最低料金のぶんだけ大阪ガスのほうが電気代が安くなります。

どのような電気の利用料でも大阪ガスのほうが安いため、関西圏での利用なら大阪ガスはお得な会社だといえるでしょう。

大阪ガスの電気が高くなったと感じる理由は?

大阪ガスの電気が高くなったといわれる理由には、燃料調整費の上昇や上限撤廃が挙げられます。ただし大阪ガスだけ高くなったのではなく、どの電力会社でも同様なことは理解しておきましょう。

以下の項目で、燃料費調整額の上昇の経緯や上限撤廃など、大阪ガスが高くなったと感じる理由を解説します。

燃料調整費が上昇していたため

燃料調整費とは、簡単にいうと電気を作る材料の価格の変動に応じて上下する金額のこと。金額は毎月変動し、電気料金の算定に反映されます。電気に必要な原油・石炭・LNGなどの仕入れ値が高くなると、燃料調整費額は上昇します。

2021年の秋ごろまでは仕入れ値が安かったこともあり、むしろ割引されていました。しかし2021年の冬以降は上昇が続き、その分電気料金も割増しになっていきました。

燃料調整費の上限撤廃がされたため(2022年11月~)

大阪ガスでは、2022年の11月検針分の電気料金から燃料調整費の上限撤廃を行っています。

実は大阪ガスには、急激な燃料価格の変動を抑えるために上限価格が設定されていました。この上限を超えた分は大阪ガス側が料金を負担し、消費者の電気料金に反映しない仕組みになっていたのです。

しかしウクライナ情勢の深刻化や円安などの理由により、これ以上の負担を大阪ガスが背負うことが難しくなり、上限価格が撤廃された経緯があります。

燃料調整費は調整費額×電力利用量(1kWh)のため、例えば調整費額が10円上昇した場合、300kWhの電力利用量だと電気代は3,000円上昇する計算です。

この燃料調整費の上限撤廃がされたことで燃料調整費額が上限を超え、そのぶん電気代が高くなっていると覚えておきましょう。

具体的な値上がり金額は後ほど表にして説明します。

激変緩和措置で激的には高くならない

上記のとおり電気代は高くなっているものの、急激な燃料調整費の高騰を防ぐために、政府は電気・ガス価格激変緩和対策事業を行っています。

事業の内容は電気・ガスの値引き支援となっており、料金単価から一定額が値引きされます。値引きはすでに自動的に反映されており、利用者が手続きをする必要はありません。

2023年においては、12月の使用分まで延長されることが決定されています。値引き額は以下の表を参照してみてください。

種別値引き額
低圧3.5円 / kWh
高圧1.8円 / kWh
参照:経済産業省 資源エネルギー庁

例えば月の料金単価が10円の場合、低圧だと6.5円まで値引きされる計算です。ちなみに、都市ガスは1㎥あたり15円が値引きされます。

燃料調整費で高くなったのは大阪ガスの電気だけではない

燃料調整費はすべての電力を販売している企業が影響を受けるため、大阪ガスだけが高くなったわけではありません。

例えば関西電力の燃料調整費単価の推移は、大阪ガスと同じです。関西電力よりも大阪ガスのほうが最低料金や電力量料金単価が安いため、大阪ガスの電気代が燃料調整費単価によって上昇したとしても、関西電力より大阪電力が安いといった結果になります。

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大阪ガスの電気の料金はどれくらい高くなった?

燃料調整費の上昇や上限撤廃に伴い、実際に大阪ガスがここ1年半でどれくらい高くなったのかを計算してまとめました。

初めに燃料費調整の推移を確認し、次に一人暮らし、ファミリー世帯での具体的な電気料金を見ていきます。

燃料調整費による値上げ推移

燃料調整費が安かった2022年7月から、直近の2023年11月までの燃料調整費の推移を整理しました。

対象プランは新生活応援プラン・ファミリー応援プランなどの最低料金が適用されないものの燃料費調整単価です。( )内の金額は、電気・ガス価格激変緩和対策事業による値引き前の単価です。

燃料費調整単価
2022年7月2.24円
2022年8月2.24円
2022年9月2.24円
2022年10月2.24円
2022年11月8.71円
2022年12月10.15円
2023年1月10.91円
2023年2月4.20円
(11.20円)
2023年3月3.54円
(10.54円)
2023年4月2.67円
(9.67円)
2023年5月1.94円
(8.94円)
2023年6月1.07円
(8.07円)
2023年7月0.05円
(7.05円)
2023年8月-1.08円
(5.92円)
2023年9月-2.00円
(5.00円)
2023年10月1.02円
(4.52円)
2023年11月0.77円
(4.27円)
参照:大阪ガス

上記のテーブルをグラフにすると以下のような形になります。

赤が値引きが適用される前の単価、青は値引き後の実際の単価です。

このようにみると、政府の値引きが始まる前の2023年1月が最も高く、前年の7月~10月と比べると1kWhあたり8.67円も高くなっていたことが分かります。

とはいえ、その後は値引きによりぐっと安くなっています。さらに燃料調整費自体も2023年2月を頂点にその後は下落傾向です。

確かに燃料調整費がすべての月でマイナスだった2016年や、電気代が高騰する前の2017年に比べると電気代は高くなったといえますが、最近は政府値引きの影響もあり落ち着ていることも分かりますね。

詳細な推移については、大阪ガスの公式サイトで確認可能です。

一人暮らしでは一時1,240円の値上げに

まずは一人暮らしの場合の料金シミュレーションをしてみましょう。

燃料調整費が比較的安かった2023年7月、最も高かった2023年1月、直近の2023年11月の料金をそれぞれ計算しました。

プランは一人暮らし向けの新生活応援プランと、大阪ガスと電気をセットで利用するベーシックなベースプランA-Gです。

電力使用量は一般的に1人世帯の電力使用量は170〜200kWhのため、200kWhで設定しています。

プラン名2023年7月2023年1月2023年11月
新生活応援プラン4,480円5,720円5,034円
ベースプランA-G4,081.64円5,321.64円4,818.4円
参照:大阪ガス

2023年7月と比べ、最も高かった2023年1月は1,240円の値上げになっていました。2023年11月時点では値引きの影響もあり、7月には及ばないものの1月よりは安くなっています。

政府値引きにより、かなり料金は抑えられていると捉えて良いでしょう。

ファミリー世帯では一時2,170円の値上げに

次に、家族ぐらしのファミリー世帯向けの電気料金をシミュレーションします。プランは家族ぐらし向けのファミリー応援プラン・ベースプランA-Gで比較。使用電力量は350kWhに設定し、そのほかは一人暮らしと同条件です。

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プラン名2022年7月2023年1月2023年11月
ファミリー応援プラン7,372.4円9,542.4円8,341.9円
ベースプランA-G7,491.74円9,661.74円8,504.35円
参照:大阪ガス

2023年7月と比べ、最も高かった時期で2,170円の値上げとなっていました。ファミリー世帯は電力使用量が多いため、必然的に燃料費調整額の影響を受けやすくなりますが、こちらも割引により値上げは限定的だといえそうです。

大阪ガス以外に乗り換える際におすすめな電力会社

大阪ガスは基本的に関西電力よりも電気代が安くなりますが、ほかの電力会社でもお得に電気を利用できるケースがあります。

今回は、関西圏でおすすめできるLooopでんきとしろくま電力の2社を紹介します。それぞれ異なった特徴をもっているので、参考にしてみてください。

節約家におすすめ「Looopでんき」

Looopでんきは、電気代をとにかく節約したいといった人におすすめできる電力会社です。

基本料金・燃料費調整額が0円となっており、30分ごとに変動する料金単価を採用しています。そのため燃料費調整額が高騰した月でも、時間帯によっては料金単価を抑えることが可能。

リアルタイムや先の電気代を予想して「見える化」もしているので、電気が安い時間帯に狙って電気を使うこともできます。そのため、節約が好きな方にはとくにおすすめできる電力会社だといえるでしょう。

市場連動型で最安を狙える

Looopでんきの最大の魅力は、電気代の安さです。電気の調達価格に応じて電気代が変わる市場連動型を採用している企業のなかでは、最安の水準になっています。

例えばLooopでんきの家庭向けプランであるスマートタイムONEと、関西電力のeお得プランを比較してみると、以下のようになります。

利用月Looopでんき関西電力月平均使用量(kWh)
2023年1月8,353円7,315円273
2023年2月5,996円6,137円232
2023年3月3,534円4,510円175
2023年4月2,522円3,896円144
2023年5月2,249円3,680円138
2023年6月2,179円3,713円147
2023年7月3,909円5,073円221
2023年8月4,787円5,225円238
2023年9月5,048円4,704円194
参照:Looopでんき

両社の電気代を比較してみると、2023年1月・9月以外はLooopでんきのほうが安くなっていることがわかります。トータルで考えると、Looopがかなりお得だといえるでしょう。

上記は1人世帯の電気料金実績ですが2人以上の世帯でも傾向は同じで、2023年1月・9月以外はLooopが安いといった結果が出ています。

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家族世帯におすすめ「しろくま電力」

しろくま電力(ぱわー)は、電気をたくさん使う家族世帯におすすめの電力会社です。

詳しくは後述しますが、電気を使うほどお得になるため電気を多く使う家庭ほど関西電力より安くすることができます。ただし、電気の使用量が少ない場合は割高になってしまいます。

具体的にどのくらいの利用量があればお得になるのかを、以下で解説します。

120kWhを超える料金単価が安く、電気を使えば使うほどお得になる

しろくま電力のしろくまプランは、最低料金400円で電力量料金は利用量に関わらず1kWhあたり22.80円。120kWhまでは割高なものの、利用量が多ければそのぶんお得になります。

例えば関西電力の従量電灯Aとしろくまプランを比較してみると、以下のようになります。燃料費調整額(しろくま電力は電源調達調整費)は2023年11月を基準としました。

会社名電力使用量電気料金
しろくま電力400 / 450 / 500kWh9,654円 / 10,853.5円 / 12,053円
関西電力400 / 450 / 500kWh9,513.74円 / 10,885.74円 / 12,257.74円
参照:しろくま電力
参照:関西電力

上記をみると、450kWh以上の利用量であればしろくま電力のほうが安くなります。一方、それ以下の利用量だと関西電力のほうがお得です。

以上のことから、月に450kWh以上電気を使用する家庭は、しろくま電力に切り替えると関西電力よりも電気代を抑えることができます。

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大阪ガスから他の電力会社へ乗り換える手順

大阪ガスから他の電力会社へ乗り換えたい場合は、基本的には新しい電力会社に申し込むだけでOKです。

例えば大阪ガスからLooopでんきに乗り換えるとすると、Looopでんきの公式サイトから申し込めば、電気の切り替えは完了です。解約手続きは自動で行われるため、大阪ガスに連絡をする必要はありません。

大阪ガスの電気は値下げの可能性があるって本当?

大阪ガスの電気料金が値下がる可能性は、ないとは言えません

最近では高騰していたLNG(液化天然ガス)などの価格が落ち着いてきたことにより、電力会社も利益を確保できるようになってきています。また関西圏においては、高浜原発の再稼働などで燃料費の削減が進んだことも、値下げの機運を後押ししているといえるでしょう。

ただし電気料金の値下げについて、関西電力は慎重な姿勢を示しています。そのためすぐには値下げが行われることはないと考えてよいでしょう。とはいえ、関西電力が値下げをすれば、それに伴って大阪ガスが値下げをする可能性が大いにあります

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大阪ガスの電気が値上げに関するよくある質問

ここからは、大阪ガスの電気の値上げに関するよくある質問や疑問に回答していきます。

これまで解説したとおり、誤解を招きやすい内容にも言及していますのでぜひ参考にしてみてください。

大阪ガスの電気はどれくらい値上げした?

大阪ガスの電気料金は、基本料金(最低料金)・電力量料金の値上げは行われていません

ただし、電気を作る材料の価格の変動に応じて上下する燃料調整費が上昇することにより、結果として電気代が上昇しています。

どのくらい値上げをしているかについては、月によって変わります。詳しくは大阪ガスの公式サイトを参照してみてください。

大阪ガスの 電気が上限撤廃したらどうなる?

大阪ガスは2022年の11月検針分の電気料金から燃料調整費の上限撤廃を撤廃しています。

上限が撤廃されると燃料調整費が高騰すればするほど電気代は上昇しますが、現在は政府が電気・ガス価格激変緩和対策事業を行っているため、影響は限定的です。

大阪ガスの電気で開催しているキャンペーンはある?

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大阪ガスの電気料金と関西電力の料金はどっちが安い?

大阪ガスと関西電力では、基本的に大阪ガスのほうが電気料金は安くなる傾向です。

電気料金の比較をしてみたい人は、各社のサイトにある電気代シミュレーションなどを行ってみるのもよいでしょう。

まとめ

今回は、大阪ガスの電気料金は本当に値上げしたのかを検証しました。

大阪ガスは電気料金の値上げはしていませんが、燃料調整費が上昇したことにより、結果として電気代が上昇しています。

とはいえ、燃料調整費の高騰はすべての電力会社に当てはまるので、大阪ガスだけが高くなったわけではありません。大阪ガスは関西電力に比べてお得に利用できるため、契約を考えている人は安心して申し込んでよいでしょう。

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伊藤 雄次
執筆者
クラシェルジュ編集部

経歴
元ゲーム好き・節約好きのブロガー、株式会社ブレイブのWEBエンジニア。ゲームを快適に遊ぶためネット環境構築に詳しくなる。専門知見を活かして始めた通信サービスのブログを月間1,200万が訪れるサイトに成長させる。現在は通信費削減・見直しコンサルティングをおこなう傍ら、記事を執筆しながら多くの人の悩み事を解決し続けている。参考:クラシェルジュ開発ストーリー
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