関西エリアで電力会社の切り替えを検討している方は、シン・エナジーと関西電力のどちらを選ぶべきか迷われているのではないでしょうか。
この記事では、最低料金、電力量料金、燃料費調整額をすべて含めた実際の電気料金を、世帯ごとに詳しく比較していきます。両社のプランの特徴やメリット・デメリットも解説するので、あなたに合った電力会社選びの参考にしてください。
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この記事の目次
シン・エナジー(きほんプラン)と関西電力のプランを比較
関西エリアの電気料金プランには、他のエリアにはない独特の料金体系があります。
初めに、シン・エナジーと関西電力の料金プランを比較した内容を、以下の表にまとめました。
比較項目 | シン・エナジー きほんプラン | 関西電力 従量電灯A |
最低料金(最初の15kWhまで) | 396.81円 | 522.58円 |
電力量料金(15-120kWh) | 19.81円 | 20.21円 |
電力量料金(120-300kWh) | 23.83円 | 25.61円 |
電力量料金(300kWh超過) | 27.30円 | 28.59円 |
燃料費調整額(2024年11月) | 1.13円/kWh | 15kWhまで:1.34円 15kWh超:2.74円/kWh |
政府補助金 | -2.5円/kWh | -2.5円/kWh |
最低料金は126円の差!シン・エナジーがお得
関西エリアの電気料金プランでは、基本料金の代わりに「最低料金」という制度が採用されています。
最低料金制とは
最低料金制は、電気の使用量が少なくても必ず支払う必要がある料金のことです。
他エリアでは「基本料金+電力量料金」という料金体系ですが、関西エリアでは「最初の15kWhまでの最低料金+それを超えた分の電力量料金」という独特の料金体系になっています。
シン・エナジーは最低料金が月々126円お得
最低料金を比較すると、以下のような差があります。
- シン・エナジー:396.81円
- 関西電力:522.58円
- 差額:125.77円(シン・エナジーがお得)
この差額は毎月必ず発生する金額のため、年間では約1,500円の節約につながります。
電力量料金もすべての段階で安い
15kWhを超えた分の電力量料金も、シン・エナジーの方が全ての段階で安く設定されています。
段階別料金は最大1.78円/kWhの差
電力量料金の差額は以下の通りです。
使用量区分 | シン・エナジー | 関西電力 | 差額 |
15-120kWh | 19.81円 | 20.21円 | 0.40円お得 |
120-300kWh | 23.83円 | 25.61円 | 1.78円お得 |
300kWh超過 | 27.30円 | 28.59円 | 1.29円お得 |
特に120-300kWhの使用量帯で1.78円/kWhもの差があり、一般的な家庭ではこの部分で大きな節約効果が期待できます。
燃料費調整額の仕組みの違い
一方で、燃料費調整額には以下のような違いがあります。
- シン・エナジー:全使用量に対して1.13円/kWh
- 関西電力:15kWhまでは1.34円、15kWh超過分は2.74円/kWh
関西電力の方が燃料費調整額は高めですが、これは市場価格の変動リスクを料金に反映させる仕組みが異なるためです。
シン・エナジーの電源調達調整費(燃料費調整額にあたるもの)は上限がないため、将来的に市場価格が高騰した場合は大きく上がる可能性があります。
電気使用量が多いほどシン・エナジーがお得に!月々の差額をシミュレーション比較
シン・エナジーと関西電力の料金差は、電気の使用量によって変化します。
ここでは、最低料金、電力量料金、燃料費調整額、政府補助金をすべて含めた実際の請求額で比較していきます。
一人暮らしでも月々約300円の差が出る
一人暮らしの電気使用量は、在宅時間や生活スタイルによって大きく変わります。
そこで、外出が多い場合と在宅時間が標準的な場合の2パターンで比較しました。
少なめの方(80kWh)でも200円お得
外出が多く、電気の使用量が少ない一人暮らしの場合の比較です。
項目 | シン・エナジー | 関西電力 |
最低料金(15kWhまで) | 396.81円 | 522.58円 |
電力量料金(15-80kWh) | 1,289.65円 | 1,313.65円 |
燃料費調整額 | 90.40円 | 179.89円 |
政府補助金 | -200円 | -200円 |
合計金額 | 1,576円 | 1,816円 |
月々の電気使用量が80kWhの場合、シン・エナジーの方が240円お得になります。
標準的な方(135kWh)なら300円お得
在宅時間が標準的な一人暮らしの場合の比較です。
項目 | シン・エナジー | 関西電力 |
最低料金(15kWhまで) | 396.81円 | 522.58円 |
電力量料金(15-135kWh) | 2,377.20円 | 2,425.20円 |
燃料費調整額 | 152.55円 | 330.89円 |
政府補助金 | -337.50円 | -337.50円 |
合計金額 | 2,589円 | 2,941円 |
月々の電気使用量が135kWhの場合、シン・エナジーの方が352円お得になります。
二人暮らしなら月々500円以上の差に
二人暮らしは、共働きか専業主婦(夫)かで使用量に差が出ます。
ここでは、共働きの少なめの使用量と、標準的な使用量の2パターンで比較しました。
少なめ世帯(180kWh)で400円お得
共働きで日中の電気使用量が少ない二人暮らしの場合の比較です。
項目 | シン・エナジー | 関西電力 |
最低料金(15kWhまで) | 396.81円 | 522.58円 |
電力量料金(15-180kWh) | 3,269.85円 | 3,432.65円 |
燃料費調整額 | 203.40円 | 453.89円 |
政府補助金 | -450円 | -450円 |
合計金額 | 3,420円 | 3,959円 |
月々の電気使用量が180kWhの場合、シン・エナジーの方が539円お得になります。
標準的な世帯(250kWh)で500円お得
在宅時間が標準的な二人暮らしの場合の比較です。
項目 | シン・エナジー | 関西電力 |
最低料金(15kWhまで) | 396.81円 | 522.58円 |
電力量料金(15-250kWh) | 5,243.75円 | 5,554.15円 |
燃料費調整額 | 282.50円 | 644.89円 |
政府補助金 | -625円 | -625円 |
合計金額 | 5,298円 | 6,097円 |
月々の電気使用量が250kWhの場合、シン・エナジーの方が799円お得になります。
ファミリー世帯は月々1,000円以上もお得に
ファミリー世帯は、家族構成や在宅時間によって使用量の幅が大きくなります。
そこで、電気の使用パターン別に3つのケースで比較しました。
少なめ世帯(300kWh)で600円お得
比較的電気の使用量が少ないファミリー世帯の場合の比較です。
項目 | シン・エナジー | 関西電力 |
最低料金(15kWhまで) | 396.81円 | 522.58円 |
電力量料金(15-300kWh) | 6,811.65円 | 7,248.65円 |
燃料費調整額 | 339.00円 | 782.89円 |
政府補助金 | -750円 | -750円 |
合計金額 | 6,797円 | 7,804円 |
月々の電気使用量が300kWhの場合、シン・エナジーの方が1,007円お得になります。
標準的な世帯(400kWh)で800円お得
標準的な電気使用量のファミリー世帯の場合の比較です。
項目 | シン・エナジー | 関西電力 |
最低料金(15kWhまで) | 396.81円 | 522.58円 |
電力量料金(15-400kWh) | 9,547.65円 | 10,108.65円 |
燃料費調整額 | 452.00円 | 1,058.89円 |
政府補助金 | -1,000円 | -1,000円 |
合計金額 | 9,396円 | 10,690円 |
月々の電気使用量が400kWhの場合、シン・エナジーの方が1,294円お得になります。
多め世帯(550kWh)で1,200円お得
電気をよく使うファミリー世帯の場合の比較です。
項目 | シン・エナジー | 関西電力 |
最低料金(15kWhまで) | 396.81円 | 522.58円 |
電力量料金(15-550kWh) | 13,650.65円 | 14,398.65円 |
燃料費調整額 | 621.50円 | 1,472.89円 |
政府補助金 | -1,375円 | -1,375円 |
合計金額 | 13,294円 | 15,019円 |
月々の電気使用量が550kWhの場合、シン・エナジーの方が1,725円お得になります。
シン・エナジーと関西電力のメリット・デメリットを比較
料金以外の面でも、両社にはそれぞれ特徴があります。メリット・デメリットを詳しく比較してみましょう。
シン・エナジーは3つのプランから選べて生活スタイルに合わせやすい
シン・エナジーでは、ライフスタイルに合わせて3つの料金プランから選択できます。
ライフスタイルで選べる3つのプラン
各プランの特徴は次のとおりです
プラン名 | 特徴 | おすすめの世帯 |
きほんプラン | 24時間通して同一料金 | 一般的な利用パターンの世帯 |
夜生活フィットプラン | 夜間の電気料金が割安 | 夜間の電気使用が多い世帯 |
昼生活フィットプラン | 昼間の電気料金が割安 | 日中の電気使用が多い世帯 |
プラン変更は無料でいつでも可能
マイページから数クリックで手続きが完了し、翌月から新しい料金プランが適用されます。
生活スタイルの変化に応じて柔軟にプランを変更できるメリットがあります。例えば、在宅勤務が増えて日中の電気使用量が増えた場合は「昼生活フィットプラン」に、夜型の生活になった場合は「夜生活フィットプラン」に変更するなど、柔軟な対応が可能です。また、生活パターンが安定している場合は「きほんプラン」を継続することで、24時間を通して安定した料金で電気を使用できます。
関西電力は関電ガスとのセット割で電気代が3%お得に
関西電力では、電気とガスをセットで契約することで大きな割引を受けられます。
ガスとまとめて契約で年間6,000円以上の節約も
関電ガスとセットで契約すると、以下のような特典があります。
- 電気料金が3%割引
- ガス料金も割引対象に
- 料金の請求も一本化で管理が簡単
特に電気をよく使うご家庭では、年間6,000円以上の節約が可能です。
はぴeポイントでさらにお得に
関西電力の会員サービス「はぴeみる電」に登録すると、以下のような特典が得られます
- 毎月の電気料金に応じてポイントが貯まる
- 貯まったポイントは電気料金の支払いに利用可能
- 提携店舗での買い物にも使える
- 家族でポイントを共有できる
シン・エナジーは市場価格で料金が変動するリスクあり
シン・エナジーの電源調達調整費には、いくつかのリスク要因があります。
上限のない電源調達調整費
シン・エナジーの電源調達調整費は、電力市場価格の変動がそのまま料金に反映される仕組みとなっています。特に大きな特徴は調整費に上限設定がないことで、これにより価格変動の予測が難しくなっています。
夏冬の料金高騰に要注意
電力需要が高まる時期には特に注意が必要です。夏季の猛暑時や冬季の厳寒時には市場価格が高騰する可能性が高く、また突発的な電力需給の逼迫によって予期せぬ価格上昇が起こることもあります。このような市場価格の変動は、直接的に電気料金に影響を与えることになります。
関西電力は料金の変動が緩やかで予測が立てやすい
関西電力の燃料費調整額には、料金の安定性を保つ仕組みがあります。
燃料費調整額の上限設定で安定した料金に
関西電力の燃料費調整額は、燃料価格の変動を緩やかに反映する仕組みを採用しています。一定の上限が設定されているため、急激な料金変動が抑制され、安定した電気料金を実現しています。
家計の支出計画が立てやすい
このような料金の安定性により、月々の電気料金が予測しやすく、家計の支出計画を立てやすいというメリットがあります。突発的な料金高騰のリスクが少ないため、長期的な視点での家計管理が可能です。年間を通して安定した家計管理を重視する世帯にとって、大きな安心材料となっています。
結論:現時点ではシン・エナジーがお得だが、世帯状況で選び方が変わる
シン・エナジーと関西電力を比較した結果、2024年11月時点ではシン・エナジーが有利な状況となっています。最低料金が126円安く、電力量料金もすべての段階で安価に設定されているためです。使用量が多いほど差額も大きくなり、一人暮らしでも月300円以上、ファミリー世帯では1,000円以上の節約になります。
ただし、シン・エナジーは電源調達調整費に上限がないため、市場価格の変動により料金が上がるリスクがあります。一方の関西電力は、ガスとのセット割引や燃料費調整額の上限設定など、多彩なメリットを用意。選択にあたっては、単純な料金の比較だけでなく、世帯の電気使用状況や今後の生活スタイルの変化も考慮することをおすすめします。
\【簡単】2ステップで一番お得な電気料金を診断/
あなたにピッタリな電気料金が分かる!
「お住まいの地域」「世帯人数」の2つを選ぶだけで、お得な電気料金を診断できます。
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