自分のガス代が高いか安いかを判断する時に役立つのが、ガス代の平均金額です。
平均金額を知れば、ガスを使いすぎているのかそうでいないのかがわかり、節約やガス会社の乗り換え検討もしやすくなることでしょう。
そこで今回は、ガス代の地域・世帯別平均額を紹介するとともに、ガス代の計算方法やガス代が高くなる理由、ガス機器の節約術を解説し、おすすめのガス会社もピックアップしました。
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この記事の目次
地域・世帯人数別ガス代の平均
ここからは、本コラムのメインテーマでもある「ガス代の平均」を地域別・世帯別に見ていきましょう。
一般的には、単身世帯よりも2人以上世帯のほうがガス代は高くなりがちです。また季節によっても変わりますので、あくまで一例として捉えてください。
データは、総務省統計局が発表している「家計調査」を基にしています。
1人暮らしのガス代平均
総務省の「家計調査 家計収支編 単身世帯」によると、2020年1〜3月期の単身世帯ガス代平均は以下となっています。
地域 | 平均ガス料金 |
北海道・東北 | 2,879円 |
関東 | 3,542円 |
北陸・東海 | 3,170円 |
近畿 | 3,445円 |
中国・四国 | 3,256円 |
九州・沖縄 | 3,598円 |
最も低いのは北海道・東北地域の2,879円となっており、高いのは九州・沖縄地域の3,598円となっています。
2人暮らし以上のガス代平均
2人以上世帯の2020年11月におけるガス代の平均を、以下の表にまとめました。
地域 | 平均ガス料金 |
北海道 | 3,728円 |
東北 | 3,847円 |
関東 | 4,633円 |
北陸 | 3,225円 |
東海 | 4,212円 |
近畿 | 3,493円 |
中国 | 3,204円 |
四国 | 2,779円 |
九州 | 3,490円 |
沖縄 | 3,767円 |
最も低いのは四国地方の2,779円で、関東地方が4,633円と高くなっています。
単身世帯と比較すると、当然ながらガス代の平均は増加している傾向です。また上記はあくまで2人世帯以上の平均ですので、世帯人数が多ければ、そのぶんガス代も高くなります。
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ガス代が高くなる理由は3つ
地域別・世帯人数別のガス代平均を確認して、平均と比べて高いと思ってしまった方もいるのではないでしょうか。また、最近は在宅・テレワークも多いでしょうし、以前と比べてガス代が高いと感じている人も少なくないでしょう。
ガス代が高くなる原因としては、主に以下の3つが考えられます。
- 都市ガスではなくプロパンガスを使っている
- ガス機器の熱効率が低い
- ガスの使用量が多い
ガス代を抑えたい方は、以上のポイントを確認してみると、原因が発見できる場合があります。それぞれの項目を、以下でくわしく解説していきます。
プロパンガスは都市ガスより高くなりやすい
家庭で利用しているガスは、都市ガスとプロパンガスの2種類に分かれます。見分け方としては、家の外にガスボンベがある場合はプロパンガス、なければ都市ガスです。
プロパンガスはボンベに入ったガス(LPガス)を業者が配達するので、都市ガスが供給されていないエリアでも対応してくれます。ちなみに、都市ガスの供給エリアは、地域の都市ガス事業者のホームページを参照してください。
プロパンガスと都市ガスの料金を比較すると、基本的にプロパンガスのほうが高額です。
では、どうしてプロパンガスが都市ガスよりも高いかというと、プロパンガスは都市ガスの小売自由化が解禁される以前から、自由料金での販売が可能でした。そのため、各プロパンガス会社がそれぞれ値付けをすることができ、料金設定を高くしている業者も多いといった点が挙げられます。
また、ボンベの配送料などのコストもありますので、その分が価格に上乗せされていることも、料金が高くなる理由だといえるでしょう。
以上のことから、プロパンガスを利用している方は、都市ガスに切り替えることでガス代を安くすることができる場合があります。
しかし、都市ガスは対応エリア内でなければ契約できませんので、ガスを利用したい地域にある都市ガス事業者のウェブサイトなどで確認してみてください。
対応エリア内であれば、見積もりや契約申し込み、プロパンガス会社の解約、工事などどをすれば切り替え完了です。
もし都市ガスエリア外の場合でも、今よりも安いプロパンガス会社に切り替えることで、ガス代を抑えられる場合があります。
ただ、プロパンガス会社を解約する場合は、違約金が発生することがありますので注意が必要です。解約の前に契約内容を必ず確認しておきましょう。ちなみに、乗り換え先のガス会社が違約金を負担してくれるケースもあります。
加えて、賃貸物件などに住んでいる方におきましては、プロパンガス業者の選定はマンション管理会社や組合、大家さんですので、自分で業者を選定できません。ただ、変更可能な場合もあるかもしれませんので、管理しているところに尋ねてみるのもよいでしょう。
ガス機器が不調だとガス料金が高くなる
ガスを使う機器の故障や熱効率の低下により、ガス料金が高くなる場合があります。
例えば、給湯器の使用で生じるガス代は、料金のなかで多くの割合を占めていますが、給湯器の故障で熱効率が低下してしまうとガスの使用量が増加し、料金が高くなってしまいます。
そのため、給湯器のエラーがよく起こったり、温度のムラがあったりすると感じている方は、給湯器の点検をしてもらうと問題が見つかることがあります。
他にも、長い間給湯器を使用していると、劣化してしまうこともあります。また新しいモデルと比較して熱効率が低いこともあります。給湯器は最新モデルになるつれ省エネ化も進んでいますので、思い切って買い換えてみるのも、ガス代の節約につながります。
ちなみに、マンションやアパートなど、賃貸物件にお住まいの方だとしても、契約更新時などに交渉してみると、給湯器を新調してもらえることがあるかもしれません。
ガスの使用量が多い
都市ガスを使用していて、ガス機器の故障や熱効率なども悪くないといった方は、そもそもガスの使用量が多いかもしれません。
給湯器を使うキッチンや風呂場の他にも、ガスヒーターなどを無駄につけていないかといった点を再確認してみると、節約に繋がることもあります。
例えば、冬場などは水温が低くなり、夏季よりもお湯を沸かすのに多くのガスを消費してしまいます。その際、追い焚きなどを繰り返してしまうと、知らず知らずのうちにガス代が高くなってしまうといった結果になりかねません。
次項の「ガス代を安くする方法」でも触れていきますが、ガスの使用量を抑えることでガス代は節約可能です。
ガス代を平均より安くする方法
光熱費のなかで最も大きな割合を占めるのは電気代ですが、ガス代もそれなりのウェイトを占めています。そのため、節約効果もそれだけ期待できます。
ガス代を節約するためには、ガスの消費量を抑えることが最も効果的です。家庭でよく使われるガス機器は、以下の4つが挙げられます。
- ガスコンロ
- 風呂給湯器
- ガスファンヒーター
- ガス給湯器
いずれも、ガス代のなかで多くの割合を占めるガス機器ですので、それぞれの節約方法を以下で解説していきます。
ガスコンロの火加減を弱める
日々の調理や、お湯を沸かすのに欠かせないガスコンロも、何も考えずに使っていたのでは意外とガス代がかさんでしまいます。
ガスコンロを使う際には、コンロの火が鍋底からはみ出さないようにするだけでも熱効率が高くなり、ガスの消費量を抑えられます。
水1Lを沸騰させるとすると、強火から中火にすれば年間約390円の節約が見込めます(1日3回沸騰した場合です)。
風呂給湯器は追い焚き回数を減らす
風呂給湯器は、追い焚きの回数を減らすとガス代の節約になります。
例えば、給湯してから2時間後に、水温が4.5℃低下したお風呂を追い焚きする場合、1日1回にすれば年間約6,190円の節約になります。
またシャワーを流す時間を1分間短くするだけで、年間約2,070円の節約になるといわれています。節水にもなりますので、一石二鳥の節約方法だといえるでしょう。
ガスの節約は、ひとつひとつは微々たるものかもしれませんが、組み合わせることで大きな節約になります。これまで紹介した方法を使えば、年間で1万円の節約も非現実的ではありません。
1万円節約できれば、単身世帯の平均ガス料金の3ヶ月分弱程度ですから、かなりの節約効果があります。
ガス代が高いと感じている方は、ぜひ試してみてください。
ガスファンヒーターは温度を低めに設定
ガスファンヒーターを使用している家庭では、冬場のガス代がかさみがちです。
節約方法としては、例えば外気温が6℃の日に、暖房の設定温度を21℃から20℃にするだけで、年間で約1,320円の節約になります。
1℃下げるだけであれば体感気温はそれほど下がりませんので、快適さも保ちつつ節約が可能です。
また、運転時間を短くすることでもガスの消費量を抑えられます。1日1時間運転を短縮したとすると、年間で焼く2,050円の節約になります。
加えて、ガスファンヒーターとエアコンで暖房した場合、どちらのほうが電気代が安く済むかを比較してみるのもおすすめです。各機器のガス代・電気代の計算方法は、説明書などに記載されていることが多いので、型番で検索してみてください。
ガス給湯器は温度を低く設定
ガス給湯器は、1年中利用するガス機器ですから、積極的に節約していきたいところです。
例えば、設定温度を40℃から38℃に下げて洗い物をしたとすると、年間で約1,430円の節約が見込めます。
また洗い物をする際には、つけ置き洗いをしたり、こまめに水を止めるとガス代の節約だけでなく、水道代を抑える効果も期待できます。
ちなみに、食洗機を導入することでガス代の節約になるケースもあります。食洗機は水道代を抑えられる場合もあるので、購入を検討してみるのも悪くない手です。
他にも、落し蓋や蓋などを上手に利用して温度を調節したり、予熱を使った調理をするなどすれば、さらにガス代を節約できるでしょう。また一度にたくさん調理して、「作り置き」をしておくのもおすすめです。
まとめ
今回は、ガス代の地域・世帯別平均額やガス代の計算方法やガス代が高くなる理由、ガス機器の節約術を解説しました。また、おすすめのガス会社も紹介しています。
ガス代は電気代や水道代といった光熱費は、生活をしていくうえで欠かせない出費です。それだけに、平均額を理解し、高いと感じたら節約を試したり、乗り換えを検討したりしてみるのがおすすめです。
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