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最終更新日:2024年06月20日

電力自由化とは?目的やメリットとデメリット・電力会社の選び方を解説

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電力自由化とは?目的やメリットとデメリット・電力会社の選び方を解説

2016年4月に決まった電力自由化によって自由に電力会社を選べるようになりましたが、どの電力会社が自分に合っているのか分からないという方も少なくありません。

比較する手間はありますが、自分に合ったプランでお得に使える可能性もあります。

当記事では、そもそも電力自由化とはどういったものか、また電力自由化の目的やメリット・デメリット、電力会社の選び方などを解説します。

この記事はこんな方におすすめです

  • 電力自由化が何かわからない方
  • 電力自由化によって参入した代表的な企業を知りたい方
  • 電力自由化によるプランの選び方がわからない方
長井 勇樹
執筆者
小売電気アドバイザー

経歴
個人・法人向けに電力プランのコンサルティングを行う傍ら、電力小売りに関する複数のWEBメディアの記事監修を行う。各種プランに精通しており、シミュレーションシステムの構築・料金比較サイトの運営にも携わる。電力業界の専門家として各種メディアの取材歴多数。 直近取材協力⇒「電気代節約の専門家インタビュー
所属
株式会社ブレイブ
取得資格
デジタル庁公認デジタル推進委員

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電力自由化とは?

電力自由化とは

これまで地域で決められていた特定の電力会社としか契約できなかった電気が、自由に電力会社を選び契約できるようになった法改正・制度改革のこと。

2016年4月に電力自由化が決まったことでユーザーが自由に電気を契約できるようになっただけでなく、ガス会社や石油会社など別業界の企業が電力事業に参入するようになりました。

これらの新規参入した電力会社やサービスは「新電力」と呼ばれています。

新規参入した新電力は自社で電気発電・送配電するのではなく、既存の送配電網を利用しているのが一般的です。

企業によって電気とガス、電気と携帯電話など組み合わせることで割引やポイント還元などユーザーにとって嬉しい特典なども生まれています。

電力自由化の目的

電力自由化が行われた目的は、資源エネルギー庁が発表した「電力システムに関する改革方針」に、以下のように記載されています。

Ⅰ 電力システムの改革の目的

  1. 安定供給を確保する
  2. 電気料金を最大限抑制する
  3. 需要家の選択肢や事業者の事業機会を拡大する

東日本大震災の際に、日本国内では原子力発電所の停止が相次ぎました。電力不足や電気料金の値上げなどの問題を解決するのが、電力自由化の目的の1つです。

また企業の事業機会を拡大することで市場や経済を活性化し、ユーザーが自分に合った電力会社やプランが選べるようにすることも目的です。

電力自由化のメリットとデメリット

電力自由化をうまく活用すれば充実したサービスが受けられます。しかし、電力自由化にはデメリットもあるため、注意が必要です。

以下では、電力自由化のメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

電力自由化のメリット

電力自由化には以下のようなメリットがあります。

メリット① ライフスタイルに合わせた料金プランが選べる

新電力が選べるようになったおかげで、時間帯や季節によって安くなったり地域貢献をしている企業を選んだりなど、好きな企業とプランが選べるようになりました。

再生可能エネルギーの利用に注力する会社を選び、電気の購入を通じて地球環境維持に関わることもできます。

メリット② 基本料金のないプランが選べるようになった

これまでの電気料金は、基本料金と使用料が組み合わさった料金を支払う必要がありました。

しかし、電力自由化の新電力では基本料金が0円、使用した分だけ支払うというプランが登場しています。

メリット③ セット割やポイントが貯まるなどお得なプランが登場した

新電力を扱う企業にはガス会社や携帯会社、通販会社などさまざまあります。

それぞれの企業で元あるサービスに関連したセット割やポイント還元を展開しているのも、電気自由化によってもたらされたメリットと言えるでしょう。

普段よく使うサービスの会社が展開する電気を利用すれば、節約効果を得られます。

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電力自由化のデメリット

電気自由化にはさまざまなメリットがある一方でデメリットもあります。

メリット① 契約変更に手間がかかる

電気自由化によって好きな電力会社や料金プランが選べるようになりましたが、消費者はどのプランが自分に合っているのか、安いプランはどれなのかなど1から調べる必要が出てきました。

また契約の変更も自らする必要があるため、必要書類の提出や契約の手続きが面倒に感じることもあるでしょう。

メリット① 契約の縛りや違約金が発生する可能性がある

新電力の中には契約期間を設けている企業が多い傾向にあります。

契約期間の途中で解約すると解約金が発生する可能性があるため、契約期間には注意が必要です。

転勤が多い方や引っ越しの予定がある方は、契約時に契約期間や契約内容を確認しましょう。

メリット② 電気代の高騰のリスクがある

新電力の契約の際に注意したいのが「市場連動型」のプランです。市場連動型というのは、日本卸電力取引所の電気料金に連動して電気の単価が決まることを指します。

そのため、自然災害や自然環境の変化で燃料が不足するなどが起こり、日本卸電力取引所で電気の価格が高騰すると、電気料金にも反映されます。

電力自由化の参入企業と新電力

電力自由化によってさまざまな企業が新電力として参入してきました。

新電力として参入した企業の一部を業種と事業者に分けて一部紹介します。

都市ガス・東京ガス
・大阪ガス
ガソリン・ENEOS
・昭和シェル石油
・静岡ガス&パワー
通信会社・KDDI
・ニフティ
・J:COM 電力
大口向けに電力を販売・エバーグリーン・リティリング

電力自由化によるプランの選び方

新電力により選択肢が増えたことで、どのように電力会社を選べば良いかわからない方もいるでしょう。

電力会社を選ぶ基本は電力の利用料や使い方を検討し、それにあったプランを選ぶことです。

以下では、プランの選び方について解説します。

料金プランで選ぶ

電力会社を選ぶ際に重要なのが、料金プランの選択です。

一般的に普及しているのは使った電気分だけ支払う「従量電灯プラン」で、従量電灯プランは利用料に加えて基本料金がかかります。

しかし、電力自由化以降は、時間帯によって単価が異なるプランや基本料金のないプランなど、さまざまなプランが登場してきました。

それぞれのプランの違いを知り、自分のライフスタイルに合っているのか確認して選びましょう。

また、電力会社の公式サイトでは、料金プランのシミュレーションができるケースが多いため、利用するのがおすすめです。

どの新電力会社を選べばいいかよくわからないという方はぜひ、『新電力会社おすすめ11選!料金や特典で比較』もチェックしてみてください。

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セットプランで選ぶ

新電力の中にはガス、携帯電話、インターネット回線などさまざまなライフラインに関するサービスを提供している企業が参入しています。

それぞれの企業では電気と一緒にガスや携帯電話などサービスをセットで利用すれば、セット割として料金が安くなるのが一般的です。

電気やガスなどさまざまなサービスを一つの会社にまとめることで、料金が安くなり節約につながる可能性や支払いの管理が楽になるなどのメリットがあります。

セット割の利用にはそれぞれ条件があるため、しっかりと確認し、お得に使えるプランを利用しましょう。

お得なセット割を提供している新電力について詳しくしりたい方はぜひ、『【全国】電気・ガス・インターネットのセット割がある16社比較!3つまとめると安いのはどこ?』もあわせてチェックしてみてください。

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キャンペーンで選ぶ

電力会社ではさまざまなキャンペーンも実施しているため、キャンペーンも比較して決めましょう。

多くの電力会社で行っているのは、ギフト券やポイントが還元されたり、一定期間電気料金が安くなったり、ものが貰えたりなどです。

しかし、キャンペーンだけがお得で、通常の料金に戻るとコスパが悪かったという場合もあります。

またキャンペーンの利用には条件が設けられていることが多いため、条件も合わせて確認しましょう。

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発電方法で選ぶ

電力自由化によって再生可能エネルギーも選べるようになりました。

太陽光や風力、地熱など二酸化炭素の排出量を抑えた自然エネルギーの利用で、地球環境に貢献できるのが魅力です。

節約するだけでなく、環境に負担をかけないやさしい暮らしをしたいという方は、再生可能エネルギーを扱う電力会社の利用を検討しましょう。

各電力会社の発電方法の種類や、どれくらい環境問題に貢献できるのかなども要チェックです。

以下では、環境にやさしい発電方法を利用している企業とプランをいくつか紹介します。

  • コスモ電気:「コスモでんきグリーン」
  • エバーグリーン・リテイリング:「CO2フリープラン」
  • 東京ガス:「さすてな電気」
  • シナネン:シナネンあかりの森でんき
  • スマ電CO2ゼロ「昼間・夜間別料金(CO2ゼロホームプラン+(プラス))」
    「昼間・夜間別料金(CO2ゼロショッププラン+(プラス))」

まとめ

2016年4月に決まった電力自由化により、電気利用者が特定の電力会社以外でも自由に利用する電気を選べるようになりました。

電力自由化により多くの企業が電力事業に参入したことで、ライフスタイルに合った料金プランが選べたり、セット割が選べたりするのがメリットです。

ただし、契約変更に手間がかかったり、契約期間が設けられて解約時に違約金が発生したりするなどのデメリットもあるため注意しましょう。

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